石材の汚れは、間違った方法で掃除すると取り返しのつかないダメージを与えることがあります。特に大理石と石灰岩は酸に弱く、市販の洗剤で表面が溶けることがあります。石種ごとの正しい掃除方法と、業者に依頼すべき状態の見分け方を整理します。
石種別の洗剤の選び方 ¶
御影石(花崗岩)は酸・アルカリ両方に比較的強く、中性洗剤で日常的な汚れは落とせます。大理石・石灰岩・砂岩は酸性洗剤(クエン酸・酢・トイレ用洗剤)を使うと表面が溶けます。これらの石材には必ず中性の石材専用クリーナーを使ってください。石種が分からない場合は、まず目立たない部分で試してから使用することをお勧めします。
苔・藻類の除去方法 ¶
御影石の苔には、希釈した次亜塩素酸ナトリウム系の薬剤(塩素系漂白剤を10倍以上に薄めたもの)が有効です。ただし、大理石・石灰岩には使えません。薬剤を塗布して10〜15分置いてからブラシでこすり、水で十分に洗い流します。高圧洗浄機を使う場合は、目地の状態を確認してから使用してください。目地が劣化している場合は水圧で目地が崩れることがあります。
業者に依頼すべき状態の見分け方 ¶
自分での掃除では対応が難しい状態があります。石材の表面に白い粉が吹いている(エフロレッセンス)、油染みが石の内部まで浸透している、表面が剥離しかけている、などの場合は専門業者への相談をお勧めします。特にエフロレッセンスは、内部の水分移動が原因であることが多く、表面を削っても再発します。根本的な原因(排水・防水)の改善が必要です。
コーティングの効果と限界 ¶
フッ素系の撥水コーティングは、汚れの付着を防ぐ効果があります。ただし、コーティングは永久ではなく、屋外では2〜3年で効果が薄れます。コーティングをしていても、汚れが付いたらすぐに拭き取ることが基本です。コーティングは汚れを防ぐものであり、すでに付いた汚れを落とすものではありません。
汚れの状態が判断しにくい場合は、写真をお送りいただければ石種と汚れの種類を確認した上でアドバイスします。石材クリーニングの施工については現地調査のご依頼からどうぞ。